毎日作る食事。おいしく食べてくれればうれしいけれど気付くとお皿の片隅に残るものが。
「好き嫌いなく食べなさい!」と言ってはみても、なかなかうまくはいかず、毎日毎日同じことの繰り返しで作っているこちらがまいってしまいますね。
私も小食の1歳児と元アレルギーもちで食べることにほとんど興味がない3歳児と一緒に食事をしていると、「何で食べないの!」と怒りすぎて親子共々食事が終わるころには疲れ果てることもあります。
楽しいはずの食事、怒ることもあるけれど、好き嫌いや、小食でなかなか食べてくれない子供たちが少しでも栄養いっぱいの食事がとれるよう、またお皿を空にしてくれるよう普段私が心がけていることをご紹介します。
「これを食べなきゃダメ!」にとらわれすぎない
乳幼児期、強い歯を形成するためにカルシウムを摂取することを歯科医に勧められました。
その先生は当時乳製品に対してアレルギーがあった長男に「牛乳が一番わかりやすいけれど、アレルギーがあって飲めない子は魚を食べればいいからね!」と言ってくれました。
緑黄色野菜を摂取するのはほうれん草でなくても人参でもいい。魚はタイだけじゃない、竹輪だってツナ缶だって魚です。
たまたまどれか食べられなくても他のものでその栄養を摂取すればきっと問題ないのです。
「これだけ食べれば大丈夫!」を考える
そうはいっても食べてほしいと思うものです。
好き嫌いを言って食べない子供だけでなく小食の子供もそうかと思いますが、食事が始まってずいぶん時間が経ってもお皿からおかずが消えることがないですよね。それを見るとやっぱりいらいらしてしまいます。
食事を考える際、私は常に「これだけ食べれば必要な栄養を摂取できる!」というものを食卓にのせます。
朝食であれば、ホットケーキミックスに人参、小松菜、牛乳もしくはヨーグルトをミキサーにかけたものと卵とオリーブ油を入れて焼きドーナツ。
夕食であれば鶏ひき肉にレンコンと人参のすりおろしを入れて焼いたハンバーグ。
人参、エノキ茸、玉ネギ、牛乳、味噌をミキサーにかけてペースト状にした後温めたポタージュスープをオートミールにかける。
ともかくパッと見ただけでは中に何が入っているかわからないけれど、たんぱく質、ビタミン、炭水化物など色々な栄養が1品で摂取できて作ることが簡単、そして子供が好きそうなものです。
大事なのは、「これだけ食べてくれれば子供は大きくなれる」と自分自身に言い聞かせること。
これだけで好き嫌いで色々なおかずを残されても多少は心が痛まずに済みます。
「これだけは食べよう!」の目標を一緒に立てる
とはいえ、やはり一番は「自分で目標を設定する」ことだと思っています。
親がたてた「これだけは食べなさい!」の目標よりも、子供自身が「これだけは食べる」と決めた目標の方がきちんと食べてくれる実感があります。
我が家の長男は離乳食時代からずっと親が盛り付けた食事に少し箸をつける、残す。の繰り返しを3歳の誕生日過ぎまでしていました。それは好き嫌い(とはいっても大抵は食わず嫌いなのですが)であったり、小食のせいであったりと理由は色々でした。
そこであるとき「自分でご飯をよそってみよう」と誘ってみたのです。
「ご飯をよそうときは自分が食べられる分だけにするんだよ」「おかずをお皿にのせるときは食べられる分だけじゃなくて、野菜も魚もお肉も少しずつでも必ずのせなくちゃいけないよ」
そうやって毎日続けていくうちに残しがちだった食事も全部食べられるようになってきました。
もちろん体が大きくなってきたということもあるのでしょうが、「自分で決めた分だよ。ちゃんと食べないとだめだよ」と声をかけると案外素直に食べてくれます。
お皿に盛りつける際には必ず「ピーマン入れてないね。1つは入れてみようか」などと声をかけています。そうすると渋々ながらもお皿に盛りつけて食べてくれるので、もちろん子供の性格によって違うかとは思いますが、自分で「これだけは食べる」と決めたものは少し嫌いなものでも食べやすくなるのではないでしょうか。
私自身も小さい頃は好き嫌いが激しく、今でこそ出されたものは礼儀としてすべて食べることは心がけていますが好き嫌いが払しょくされたとは言えません。ですから、子供が「これ嫌い」「これ食べたくない」と言ってきても「食べなさい」と言うものの「嫌いなものだってあるよね」とこっそり思っていたりもします。
食べることを無理強いして食事自体を嫌いになってしまわないように、好き嫌いがあることも受け止めて「じゃあこうしてみよう」と考え続けられるようになることができればいいですね。
私もそうしていきたいと思っています。